いやなニキビを予防したいなら、ビタミンB群がいいらしい！

ニキビの嫌なところは何度も同じ場所にできたり、治ったと思ったらまたできたりしてエンドレスなこと。なぜなかなか良くならないのか、なぜ繰り返すのか知って予防できたら精神的なストレスがぐっと減ります。ニキビは皮脂の詰まりが原因なので、脂っこい食生活はやめたほうがいいといわれますが、それ以外にもっと予防に役に立つビタミンB群というのがあります。

ニキビとは、過剰分泌された皮脂や、肌の汚れ、古い角質などが毛穴に詰まって、これらを栄養とするアクネ菌が増えて炎症を起こしたものです。

こうした毛穴詰まりが起こる原因にはいくつかあります。まず皮脂の過剰分泌。思春期ニキビは性ホルモンが活発になる時期に皮脂分泌も盛んになります。また、脂っこいものや甘いもの採り過ぎも皮脂の過剰分泌を促してしまいます。さらに睡眠不足や生理前などでホルモンバランスが崩れてもニキビの原因となります。

そしてもう一つ、ビタミン不足によって皮膚の新陳代謝が悪くなったり、脂性肌に傾くことも原因になっています。

ニキビに関係しているビタミンは主に二種類、ビタミンB群とビタミンCです。

ビタミンB群は、脂質の代謝を促す作用があります。皮脂の分泌を正常に保ってくれる働きがあるので、ビタミンB群が不足すると過剰皮脂の状態になりやすくなります。もうひとつ大事なのが、新陳代謝（ターンオーバー）に関わる栄養素であること。新陳代謝が活発に行われていれば、毛穴は自然とクリーニングされますが、新陳代謝が滞ってしまうと余分な皮脂は排出されず、古い角質もいつまでも肌に残って毛穴を詰まらせる原因になります。

ビタミンとしては他にビタミンCも重要です。とても強い抗酸化力があるのでニキビの炎症を抑え、治りを早めてくれます。

このようにビタミンB群は皮脂分泌をコントロールしてくれる役割を果たしているので、上手に摂取すればニキビの発症を予防することができます。では、どんな食品に入っているのでしょうか？

ビタミンB2は、脂質を分解してくれている栄養素。ニキビにはダイレクトに関係があるビタミンです。これを含む食品はレバーやうなぎなど。もっと一般的に食べる食品としては納豆、ヨーグルト、卵などに含まれています。

ビタミンB6は、肌のタンパク質を分解する役目を果たしています。つまり、ターンオーバーを促す働きがあります。ビタミンB6は豚肉や秋刀魚、レバー、まぐろなどをはじめ、ナッツ類やシジミにも多く含まれています。

ここで2015年にある研究発表がなされて話題になりました。「ビタミンB12はニキビを悪化させるおそれがある」というものです。あくまで過剰摂取の場合ですが、ニキビのある人は多少気をつけたほうがいいかもしれません。

では、ビタミンB群を上手に採るにはどうしたらいいのでしょうか？

ビタミンには水溶性ビタミンと不溶性ビタミンの二種類があります。水に溶けやすいか溶けにくいかの違いで、水溶性ビタミンはビタミンB群とビタミンC、不溶性ビタミンはビタミンＡ、Ｄ、Ｅです。水溶性は体外に尿と一緒に排出されてしまうので採りすぎても問題ありません。不溶性は肝臓などに溜まってしまうので、過剰摂取が問題になることがあります。

水溶性ビタミンの採り方としては、水洗いしたりゆでたりすると栄養素が失われてしまいます。また、熱にも弱いのが特徴。生で食べられるものは生で食べ、加熱するときもサッと短時間で済ませるようにします。

ビタミンB群は水溶性ビタミンですから、摂取後数時間で体外に排出されるので過剰摂取は心配いりませんが、その分継続的に採る必要がでてきます。

一日の必要摂取量の目安は、ビタミンB2が男性で1.2mg、女性で1.0mgで、これは女性の場合でうなぎなら16g、豚ヒレ肉で300gくらいです。ビタミンB6は男性で1.6mg、女性で1.2mgです。これはたとえばマグロなら100g強、玄米なら250g、ピーナツなら200g強くらいです。

一日に採るべき量は多くはありませんが、欠けたときが問題ですから、毎日意識的に採るよう心がけることが大事です。

ニキビの発症に関係しているのは過剰な皮脂分泌と新陳代謝。ですから、この二つをコントロールするビタミンを採ることが大事になります。皮脂の分泌を制御してくれるのはビタミンB2。肌のターンオーバーを正常にしてくれるのはビタミンB6です。この二つを食事からきちんと採ることがニキビの予防に役に立ちます。水溶性ビタミンなので、毎日継続的に採るようにしましょう。