これがワキガの原因・・・匂いに深く関わっているアポクリン汗腺とは？

人間にある汗腺は2種類あります。それが「エクリン腺」と「アポクリン腺」です。ワキガに大きく関わっているのが「アポクリン腺」になります。

アポクリン腺から出る汗は白っぽい色をして粘り気があるのが特徴です。その成分には脂質・タンパク質・糖質・鉄分・アンモニアなどが含まれています。これらが汗腺部分にいる常在菌によって分解されるとワキガの匂いを発してしまうのです。

アポクリン腺はワキの下や陰部、耳の中（外耳道）、肛門、乳輪など限られた部位に存在する汗腺です。

出典: http://www.skincare-univ.com

アポクリン腺は誰でも所有しているのですが、ワキガの症状がある人とない人に分かれます。その理由として数や大きさに違いがあるのです。ワキガの人は汗腺が大きく数も多いのが特徴です。汗腺の数は生まれつき決まっています。また、思春期の頃には汗腺が大きくなり、老化が進むと小さくなるとも言われています。

実はアポクリン腺から出る臭いはセックスアピールであるフォロモンの匂いなのです。昔はこの匂いを発することで異性を引きつけていました。動物は種の偏りを防ぐため自分とは違う匂いを発する個体を探す習性があります。アポクリン腺が性的な部分に集中して存在するのもそのためです。

アポクリン腺の役割がフェロモンのためということがわかりましたが、時代を経てアポクリン腺は減少していき、性的な部分を感じる場所が匂いから見た目へと移行していきました。

欧米諸国では日本よりもワキガの人が多く、すごく嫌煙されるものではありません。むしろフェロモンの匂いとしての認識が強いのです。しかし、無臭を好む国民性である日本では、ワキガの人は嫌がられてしまいます。

先ほどもあげたようにアポクリン腺はフェロモンの匂いを出しているため、性的に興奮した時に汗を出します。なので緊張や暑さなどでは出ません。異性から見られていたり異性を意識する時に汗が出ます。

しかし、緊張や暑さで反応するエクリン腺から大量に汗が出ると、アポクリン腺から出ていた少しの汗が広がってしまうので、普通の時もワキガの匂いがする場合もあるのです。

「自分はワキガなんじゃないか」と心配する人もいます。ワキガの匂いは自分では感じないことも多く、気づきにくい難点があります。他の部分でワキガチェックをしてみましょう。

■耳垢がベタついている

耳垢には乾燥した「コナ耳」と湿った「アメ耳」の2種類に分けられます。耳の中（外耳道）にもアポクリン腺があるため、耳垢がベタついている可能性があります。

■ワキ毛の状態

男女で判別が変わってきます。
女性⇒毛の太さがしっかりしている。1本の毛穴から2本の毛が生える時もある
男性⇒猫毛のようにやわらかいワキ毛が広範囲に生えている
また、ワキ毛に白い粉状のものがついている場合もワキガの可能性大です。

■両親のどちらかがワキガ体質

ワキガは遺伝します。なので両親のどちらかがワキガ体質の場合は、子供に3割ほど遺伝すると言われています。

■衣類のワキ部分が黄ばみやすい

アポクリン腺から出る汗に含まれる成分が衣類に付着すると、黄ばむことが多いです。