子宮頸がんとは?
■子宮がんの一種です
身近な病気です。
出典: https://ja.wikipedia.org
婦人科のがんで最も多い子宮がんには、子宮頸がんと子宮体がんがあります。子宮体がんは子宮内膜がんともよばれ、胎児を育てる子宮体部の内側にある子宮内膜から発生します。
一方、子宮頸がんは、子宮の入り口の子宮頸部とよばれる部分から発生します。
出典: http://ganjoho.jp
”子宮頸がん”って”子宮がん”の一種だったんですね。子宮の入り口付近にできるがんだから、検診でも割とすぐに見つけられるそうです。つまり、定期的に検診にかかれば早期発見が十分可能ながんともいえますね!
■他のがんと違う点がある!?
数あるがんの中で唯一”子宮頸がん”だけが持つ特徴として「原因となるウイルス」がわかっていることが挙げられます。【ヒトパピローマウイルス(HPV)】というウイルスが、性交渉を通して子宮頸部に付着し、感染することで発症するのですが、何も全ての人が感染・発症するわけではないようです。
一般的にこの【ヒトパピローマウイルス(HPV)】を排除するように体の仕組みがなっているようです。しかし、一部の人はその仕組みが上手くいかず、長い間ウイルスが子宮頸部に付着することで子宮頸がんに繋がることもあるそうです。
原因がわかっているなら予防もできる?!
■ワクチン、あります!
子宮頸がん予防ワクチンは、子宮頸がん全体の50~70%の原因とされる2種類のヒトパピローマウイルス(16型と18型)などに持続感染等の予防効果をもつワクチンです。現在、サーバリックスとガーダシルの2種類のワクチンが販売されており、これまで、16型と18型の感染やがんになる手前の異常(異形成)を90%以上予防したと報告されています。
出典: http://www.mhlw.go.jp
厚生労働省によると、現在2種類のワクチンの使用が認められ、実際に活用されている実績もあるとのことです。「じゃあワクチン打てば解決」と思うかも知れませんが、ちょっとだけ待ってください。
■子宮頸がんに効くものではない?
子宮頸がん予防ワクチンは、新しいワクチンなので、子宮頸がんそのものを予防する効果はまだ証明されていません。
しかし、持続的なHPVの感染やがんになる過程の異常(異形成)を予防する効果は確認されており、これらに引き続いて起こる子宮頸がんを予防する効果が期待されています。
出典: http://www.mhlw.go.jp
つまり、ウイルスの感染などがんに成長する前段階の予防としての効果は期待できるみたいです。なので、子宮がんに絶対ならないということではないようです。確立は下がるよという保証がされていると思ったら良いかと思います。
■副作用のうわさが怖い?!
子宮頸がん予防ワクチン接種後に見られる主な副反応として、発熱や接種した部位の痛みや腫れ、注射による痛み、恐怖、興奮などをきっかけとした失神などが挙げられます。
出典: http://www.mhlw.go.jp
こうみるとどんなワクチン接種にも共通した副作用にも見えますが・・・
子宮頸がん予防ワクチン接種後に、複合性局所疼痛症候群(CRPS)※などの慢性の痛みを伴う事例や、関節痛が現れた事例などの報告があり、緊急に専門家による検討を行いました。子宮頸がん予防ワクチンの副反応の発生状況については、ワクチン接種の有効性との比較考量の中で、定期接種の実施を中止するほどリスクが高いとは評価されませんでした。
しかし、ワクチンとの因果関係を否定できない持続的な疼痛が子宮頸がん予防ワクチン接種後に特異的に見られたことから、同副反応の発生頻度等がより明らかになり、国民に適切な情報提供ができるまでの間、定期接種を積極的に勧奨すべきではないとされました。
出典: http://www.mhlw.go.jp
複合性局所疼痛症候群とは、骨折などの怪我をきっかけに引き起こされる慢性的な痛みを伴う病気のことで、筆者もニュースの特集で、この症状により実際に日常生活に影響が出ている女性の姿を目にしたこともあります。ワクチンとの因果関係がはっきりしていない以上ワクチン接種を国としても推し進めるわけにいかなくなり、あくまで自己判断でという措置がとられたようです。
副作用が絶対当てはまるとは限りませんが、やはり、予防にもリスクはついて回るようです。以下のリンクのようにリーフレットも公布されています。
http://www.mhlw.go.jp
予防は検診でもできる!
初めての検診はどきどきするものです。
20歳以上の女性は、2年に1回の頻度で子宮頸がん検診を受けることが推奨されています。
出典: http://www.mhlw.go.jp
ワクチンの接種を国が積極的に推奨していない以上どうやって予防すればいいの?と思われるかもしれませんが、予防は自分が意識することから始まります。”定期検診”にいくことです。検診の目的は病気の早期発見でもありますが、自分自身の体のことを知るきっかけにもなります。厚生労働省も20代の2年に1回の検診を推進しています。
婦人科の独特の雰囲気もさることながら、検査椅子の抜群の存在感に最初は圧倒されると思います。しかし、検査自体はわりとシンプルな内診です。子宮頸部に細い棒状の検査器具を入れ、細胞を採取して以上がないかを診ることになります。
とはいえ、最初は恐怖心もあるかもしれません。そんなときは正直に「怖い」「不安」と先生に相談してみてください。こちらの様子に合わせて検診してくれるはずです。
自分の体を知ることが子宮頸がんの進行を止める?!
自分の体と向き合おう!
日々の生活が忙しくて、なかなか自分の体と向き合う時間が取れない人も多くいらっしゃることだと思います。しかし、子宮頸がんは他人事ではなく、自分がいつなってもおかしくない病気であることを改めて考えて欲しいと思います。
今、企業でも子宮頸がん検診に補助金を出してくれるところもあるくらいなので、機会があればと言わず、積極的に検診に行ってみてください。
今、企業でも子宮頸がん検診に補助金を出してくれるところもあるくらいなので、機会があればと言わず、積極的に検診に行ってみてください。