ワキガ・多汗症の人に朗報のミョウバン石鹸！正しい洗い方で匂いにサヨナラ

ミョウバンとはカリウム、アンモニウム、アルミニウムなどの金属が結晶化したもので、昔から制汗や消臭に使われてきたものです。
そのミョウバンをたっぷり配合したのがミョウバン石鹸で、ワキガ・多汗症の人のあいだでは話題の商品。
もっと効果を上げるためにも、匂い発生のメカニズムと正しい洗い方を知っておきましょう。

1個数千円するものもありお値段は少々高いですが、ワキガ・多汗症の人に人気が出つつあるのが、ミョウバン石鹸。
ミョウバンには匂いを取る機能もある上に、殺菌作用や収れん作用があるため、傷の治療などにも使われてきたほどで、ニキビ肌にも有効です。

ミョウバン石鹸での正しい洗い方は、泡立てて腋の下や鼠蹊部などをよく洗うこと。
強くこする必要はありませんが、雑菌の餌になる汚れがたまらないよう、丁寧に洗いましょう。
また節約するため体全体は普通の石鹸で洗い、匂いの発生しやすい部分だけミョウバン石鹸で洗っているという人もいますが、確かに体全体を殺菌する必要はないのでよいアイディアかもしれませんね。

体の匂いが発生するプロセスは、汗や皮脂や垢などに皮膚に住み着いている常在菌という雑菌がついて繁殖することから始まります。
雑菌によって、皮脂や垢に含まれる脂質、タンパク質、アミノ酸などが酸化分解されると、揮発性成分が発生して匂いとなるのです。
こうした汗はエクリン腺という汗腺から分泌し、これを防ぐためには体を清潔にすることが一番。

また服の素材によっても匂いが発生しやすいものとそうでないものがあるので、匂いを避けるために抗菌効果のある素材を選ぶのもよいでしょう。
エクリン腺から出る汗はワキガと異なり広範囲にかいた汗から発生するので、汗をこまめに拭き取るだけでもかなり効果があります。

誰でも発生させる可能性のあるエクリン腺からの汗による匂いと比べ、ワキガの匂いが発生しやすいかどうかは、体質や遺伝的要素も関係しています。
ワキガの匂いは思春期に一番強くなり、加齢と共に減っていきます。
一般によく耳あかが粉っぽいタイプかねっとりしているタイプかでワキガ体質かどうかが解ると言いますが、100％の確率ではないですが後者はワキガ体質であることが多いもの。
これはワキガに関係するアポクリン腺が耳にも多いことで耳垢がねっとりし、つまりアポクリン腺からの汗が耳の中にも多く発生するからなのです。

アポクリン腺は汗腺の一つですが、腋の下や性器周辺などにあります。
ここから分泌される汗はエクリン腺から分泌される汗と比べ、タンパク質、脂質、脂肪酸などを含んでいます。
これらがエクリン腺と異なる匂いの原因となるのです。

ところでミョウバン石鹸ですが、エクリン腺とアポクリン腺の両方からの汗に効くのでしょうか。
どちらの汗腺から出た汗も、含まれている成分に雑菌がついて匂いが発生するのは同じ。
ミョウバンの殺菌効果はそれぞれの汗を分解する雑菌の繁殖を抑えるので、つまりどちらの匂いにも有効です。
ミョウバン石鹸を継続して使うと雑菌が繁殖しにくくなり匂いを抑えることができるので、毎日使うことをお勧めします。

ところが日に何度も使うと、同じく皮膚の常在菌である表皮ブドウ球菌をも洗い流してしまうので逆効果。
この表皮ブドウ球菌は悪い菌同様皮脂や汗を食べて増えますが、弱酸性の脂肪酸を出すことで皮膚を酸性に保ってくれる上に、皮膚からよい匂いを発生させる働きも。
洗いすぎないためには、1日1回のバスタイムでの使用で十分と言えるでしょう。

シャワーやお風呂でミョウバン石鹸を使っても、汗をかくとまた強い匂いが出やすい人には、ミョウバン水もお勧めです。
これは薬局などで売っているミョウバン20ｇを500ｍｌの水で溶かし、スプレーなどで匂いが気になるところに吹き付けるというもの。
小さいアトマイザーに入れれば持ち歩きもできるので、汗をかきやすい気温の高い季節に携帯してみては？

根本的に匂いを取り去りたい時はやはり洗うのが一番なので、ミョウバン石鹸自体を持ち歩いて腋の下だけ洗面所で洗うという技も。
ワキガといっても匂いが強くない人は、ミョウバン石鹸を使うと共に、デオドラント効果のあるボディシートで体をを拭くだけでも効果があります。

いかがでしたか？
体の匂いといっても種類があり、いわゆる汗臭い匂いとワキガの匂いは異なるのです。

でも両方の匂いに有効なのがミョウバン石鹸。
ただし皮脂を落とそうと一日何度も洗顔すると弊害がありますが、体の洗いすぎもよい常在菌を殺してしまうことになるので、石鹸の使用もほどほどに！